副センター長 竹谷 健
笑顔と幸せと安心と届けるために 島根県医療的ケア児支援センター
副センター長 竹谷 健
2021年6月に施行されました、医療的ケア児支援法に基づき、島根県の委託事業として、2022年11月1日から、島根大学医学部附属病院に「島根県医療的ケア児支援センター」が開設されました。この開所にあたり、多くの関係者にご尽力頂き、心より御礼申し上げます。
これまでも多くの医療的ケアが必要なお子さんとご家族に接してきましたが、主に医療と福祉の分野でサポートしていたため、子どもの健康な成長発達を促し、ご家族のニーズに応えることが十分にできませんでした。この法律により、社会全体で医療的ケア児およびそのご家族に対する支援を、国と島根県と市町村の保健機関、医療機関、保育教育機関、福祉施設、労働などが責任を持って対応することになりましたので、この法律の目的である、「医療的ケア児の健やかな成長を図るとともに、その家族の離職の防止に資し、もって安心して子どもを生み、育てることができる社会の実現に寄与すること」を達成できるように、島根県の特性に適した支援ができればと思っております。
子どもが成人になるまでには、交通事故やいじめ、虐待、貧困、不況、台風や地震などの大災害などの子どもを取り巻く環境要因により、心身ともに健康に成長することを妨げられることが少なくありません。特に、医療的ケアを受けている子どもたちとご家族は日常生活を健全に過ごすことも負担と不安を感じている状況ですので、これらの外的変化に大きな影響を受けています。また、変化のない、いつも通りの毎日は少なく、常に変遷する毎日を過ごしておられます。さらに、子どもの世話だけでも多忙であるのにご家族みずからが必要な支援を探し求めておられます。
島根県医療的ケア児支援センターは、子どもたちとご家族に寄り添って、ご家族の代弁者として、関連するすべての職種の方と連携をとり、子どもたちとご家族が笑顔で幸せと安心を感じて生活できるように、子どもたち、ご家族、支援者すべてが満足できる支援を行って参ります。
最後になりましたが、このセンターは子どもたちとご家族、支援者の声を第一に考えて支援させて頂きますので、ぜひ多くの叱咤激励、ご意見などを頂ければ幸いです。これからどうぞよろしくお願い致します。